第五話 吹毛求疵(あら捜し)
誤訳はあるにはあるのですが、たいした間違いではありません。
お賽銭を香銭 神社では線香を焚きませんので香銭ではない。
ドラマの題名が間違っています。
五郎さんの食べたのは、親子丼ではなく親子重です。丼鉢に盛り付けられたが、親子丼
です。親子丼は鶏肉と卵のぶっかけ飯と見たまんま翻訳しています。
五郎さんがお店を出て、親子ずれを見かけて「親子か、親子丼 何と温かい名前だ」と
つぶやくが、鶏肉と卵のぶっかけ飯ではへんですね。
中国語では丼もお重も蓋飯(gài fàn)です。中国ではお重を見かけたことが
ありませんが・・
★ 丼物を美味しく食べる方法 ★
最近、丼物を注文すると丼の蓋なしで出てくるお店があります。
以前は必ず蓋のうえに沢庵か柴漬が乗っていました。
ご飯と上に乗せられた具が蓋をすることで蒸らされ丼鉢全体が融合します。
テーブルに丼が運ばれてきても、すぐに蓋を取ってはいけません。
少なくとも2分は待ちましょう。
両手の親指を蓋にのせ、残りの指を鉢の腹にあて、一気にひっくり返せば
蒸らし効果がUPします。でも気をつけてください。汁だくのお店もあり
大変な事になります。以前、ある店でカツ丼を注文し、出てきたのは
丼の半分から下は汁の洪水状態でした。「これはカツ丼ではなくカツおじやだ」
と言って店の主人と喧嘩をしたことがあります。汁だくは丼の邪道です。
汁のかかったご飯と、汁のかかっていない白いごはんを交互にいただくのが、
美味しい食べ方です。
うな丼と比べうな重のほうがうなぎとご飯を平均的に食べられるので私は好きです。
最近はプラスティックのお重を使う店がありがっかりします。お重はなんと言っても
漆でなければいけません。漆は殺菌作用もあるそうです。
★ うな重の食べ方 ★
うな重がテーブルに運ばれてくると、いきなり蓋を取って、ど真ん中に箸をいれ
食べ始める人がいます。これは駄目です。うなぎの場合、最初に蓋をとって
山椒をふりかけ、再び蓋をして2分待ってから食べ始めます。蓋を開けたとき山椒の
香りがたまりません。まず、お重の手前のうなぎとご飯を小指の2関節位の所に横一文
字に箸を入れ、下一段分のブロックを作ります。そのブロックの左端から一口分づつを
取って食べ、下一段を食べ終わったら、お重の上側に箸を入れうなぎとご飯を引き寄せ
ます。そう、パソゲーのブロックくづしの要領です。
こうすればお重の中のご飯を一粒も残さず食べられます。
五郎さんの食べ方がすごく気になります。
彼は決してグルメではありません、只の大食いなだけです。
箸使いを見ると、小さいころあまり裕福な家庭ではなかったのではと推測します。