第四話 誤訳度、☆☆です。
08:33 五郎が昔の恋人の名前をつぶやく、字幕では沙由紀。
音声だけで名前の漢字の書き方を知るのは難しい。
でも、エンドロールでキャストは「小雪(さゆき)」と判るのだが・・・
小雪と書いてさゆきは私も初めて聞いた。
日本語台詞:なるとと厚揚げをください。
翻訳字幕: 蒸魚餡海帯巻 煎豆腐 (誤訳度☆☆)星二つです。
いかにも中国人的発想での翻訳です。
中国料理の料理名は、大体が、材料、調理法、切り方等の組み合わせに成っている。
菜単(メニュー)を見ればどんな料理か想像がつきます。
だからなるとを「魚の餡(すり身)をのりで巻いて蒸したやつ」と訳してしまった。
我々日本人はなるとと聞くとあの鳴門海峡の渦潮を連想する。つまり関東煮や
ラーメンのなるとはお椀という大宇宙の中に込められた大自然を喰らう意味でもある。
それを簡単に自分たちの習慣に合わせてこんな風に訳されては情緒もへったくれもあっ
たもんじゃない。なるとはなるとなのである。でも、私はなるとが嫌い。もっと嫌いな
のは「竹輪麩」。お前は竹輪なのか、それとも麩なのか? フニャフニャしやがって、
もっと自己主張しろ!
我々日本人は「マーボ豆腐」を「痘痕のあるお婆さんが作った豆腐料理」
をくださいとは言わない。相手の文化を尊重しているからです。
厚揚げは煎豆腐(jiān dòu fu)ではなく、炸豆腐(zhá dòu fu)です。
違いは、煎豆腐(jiān dòu fu)は少量の油で炸豆腐(zhá dòu fu)は大量の油
で揚げたもの。因みに、目玉焼きは煎鸡蛋(jiān jī dàn)。
炸鸡蛋(zhá jī dàn)もある。生卵を油で揚げただけだが、これが馬鹿うま!
しかし、この簡単な料理が、なかなか難しい。
(第4話 その2へ つづく ⇒ )